X-E4と迷ってX-Pro3を購入した話
年末にX-Pro3を購入しました。
3年間愛用したX-H1には別れを告げて、もう一つのフラッグシップモデルであるX-Pro3に買い替えました。
X-E4はX-Pro3(ブラックモデル)と比べるとおよそ半額で、より小型軽量でスタイリッシュ。
それでいてPro3と同じセンサーや画像エンジンを積んでいるので、撮れる写真の画質はほぼ同じです。
倍の金額を出してまでX-Pro3にする意味があるのか、検討を重ねた結果、4つの理由でPro3を選びました。今回の記事ではその4つのポイントについて伝えたいと思います。
目次
この4つの理由の根底にあるのは、「マンネリ化した自分の撮影スタイルや、写真そのものを変えたい」という気持ちです。
4年前にX100Fを買ってからというもの、ほとんどX100Fでばかり撮影していました。
そのコンセプトの潔さや撮れる写真の虜になっていました。
1年半前に後継機であるX100Vに買い替えましたが、ずっとX100シリーズばかりであることは変わらず。
今でも好きでよく使っているのですが、撮影スタイルがついつい同じになり、
撮れる写真も昔撮った写真に似たものが多くなってきました。
そんな自分の撮影スタイルを変えて、マンネリから脱却できるカメラ・・・という観点で考えるとX-Pro3に軍配が上がりました。
1. Hidden LCD(隠し液晶)であること


これまでの撮影スタイルは、ファインダーを覗いて撮影→LCDで確認→構図やピントを修正して再撮影という流れでした。
都度確認して自分のイメージ通りの絵が撮れるまで繰り返す。
丁寧に追い込んでいく意味では、この撮影手順は大切ですが、
この方法だと自分のイメージを越える写真にはならないんですよね。
Pro3のHidden LCDは(裏返せば見れるとはいえ)半強制的に撮影後の確認ができなくなるので、都度LCDで確認して追い込んでいく撮影はしなくなりました。
代わりにファインダーをしっかり見て、その瞬間を捉えようとするようになった気がしますし、後で撮影結果をまとめて確認するときまでどんな写真かわからないのも楽しいです。
2. マニュアルフォーカスがしやすいこと
これまで基本的にオートフォーカスで撮影してきましたが、最近はマニュアルフォーカスを使っています。
まだまだ不慣れなので、合焦速度はめっちゃ遅いのですがその分1枚1枚の撮影に丁寧に向き合えるようになった気がします。
オートフォーカスだと、何も考えずにシャッターボタン半押しでピントが合っていれば撮影しましたが、マニュアルフォーカスでは、ピントをどこにもってくるかを以前よりも考えるようになりました。
マニュアルフォーカスを積極的に使おうという気になれるのはX-Pro3の方だと思います。
E4に比べてファインダー倍率も解像度も高いので、
マニュアル撮影時のピーキングが見やすく、快適に撮影できます。
また、S→C→Mのフォーカス切り替えスイッチが独立しているのもありがたいです。
マニュアルフォーカスを使うといっても、急にAFが必要なことも多いので、物理的にサッと切り替えられるのはとっても便利です。
E4はこのスイッチがしれっとなくなっています。
ファンクションボタンに割り振ればよいという意見もあるかもしれませんが、ただでさえ少ないボタンの1つを、フォーカスモード切り替えに使ってしまうのは勿体無いなーと思いますし、このボタンが削除されている=マニュアルフォーカス向きではないという意味かなとも思います。
また、X100シリーズだとレンズ鏡筒が極端に短いので、マニュアルフォーカスは正直やりにくいです。。
3. シャッター音が気持ちいいこと
これは好みの問題もありますが、Pro3のシャッター音が他のFUJIのどの機種よりも心地よいと感じました。
E4は「キュッ」というような硬い響きがあり、耳触りがあまりよくないので
シャッター音に乗ってテンポ良く撮影するのは難しい気がします。
X100Vはシャター音が極めて小さく、撮影している感じがないです。
それらとくらべるとPro3 のシャターはキレが良くてクセになりますね。
X100シリーズ中心で撮影しているとシャッター音がほぼないことがあたりまえになってくるので、
Pro3のシャッター音が非常に新鮮で、新しい気持ちで撮影に臨めるようになりました。
4. カメラボディの質感が良いこと


直接は関係ないかもしれませんが、カメラのデザインや質感は、個人的には撮影のモチベーションに直結するので「持っていて心地よい」「このカメラを使うために撮影に出かけたい」と思わせてくれるようなデザイン・質感を重視します。
E4も十分かっこいいのですが、チタンを纏ったDRブラックのPro3と比べると、道具としてのレベルは雲泥の差だなと思いました。
作例
いくつか作例を掲載します。マニュアルフォーカスに不慣れなのでピントがゆるい写真もありますが、そんな写真でさえ「なんとなくいいかも」と思えるようになってきた気がします。
作例はすべてX-Pro3+XF35mmF1.4で撮影しています。
まとめ
X-Pro3は、Hidden LCDという仕様から「人を選ぶカメラ」であることは確かです。
オートフォーカスでファインダーと背面液晶を頼りに撮影していくスタイルの人には、正直初めは使いにくいかもしれませんが、その不便さを受け入れることで、今までの自分にはなかった新しい発見が得られるカメラだと思います。
今の撮影スタイルにマンネリを感じている方は思い切ってこのX-Pro3に飛び込んでみてください。
Hidden LCDなんて恐るるに足らず!2日間も撮影すればきっと慣れます!
価格さえ許容できるなら、X-E4よりもX-Pro3をぜひ選んでください。