サマーセールも終わり、そろそろ秋冬ものの服がリリースされ始めましたね。
今回は秋冬の定番ジャケットである「Barbour(バブアー)」のアウターについて書いてみました。耐水防寒のためにワックスドコットンで作られたコートですが、機能性素材が充実している昨今でもあえてこの素材のものを選びたくなるんですよね。
ワックスは臭いし手入れが面倒・・・という方もいますが、手間がかかったり一癖あったりする方がその分会う着が湧くのかなと思っています。
ここ数年人気が続いているバブアーですが、多くの方が1着目には「ビデイル」を買っており、そろそろ2着めが欲しいとなったときにロング丈モデルが気になっている人も多いと思います。
そんな方に向けて、バブアーのロング丈2モデルである「Border(ボーダー)」と「Burghley(バーレー)」を比較していきたいと思います。
目次
Barbour(バブアー)とは
バブアーは1894年に、ジョン・バブアーによってイングランド北東部にある港町サウスシールズにて誕生したブランドです。港湾労働者向けに作られた防寒耐水性の高いワックスドジャケットが有名で、今では世界40か国以上の国や地域で展開しています。
イギリス王室御用達(ロイヤルワラント)を3つすべて取得していることからもその品質の高さが伺えます。日本でも昔からファッション感度の高い人たちの間で人気でしたが、ここ数年その人気がさらに高まり、秋冬アウターの定番と呼べるほどになりました。
Border(ボーダー)
1980年に開発されて以来、ブランドの定番フィールドジャケットとして人気を博す「BORDER」。フィッシング、ハンティングといったアクティビティに対応し、長めの着丈はレインウェアとしても活躍します。多ポケットでアームが太めなので、無骨な印象が強いです。
Burghley(バーレー)
乗馬用コートとして開発された「Burghley」。
当時のディテールはそのままに着丈を調整し、街着として羽織易い仕様に変更しました。
フロントのデザイン・バックのセンターベントがポイントで、カジュアルだけでなく、ビジネスシーンでも活躍するモデルです。ボーダーよりもAライン寄り。洗練された街着のようなスタイルが好きな方向け。
Border(ボーダー)とBurghley(バーレー)の比較
サイズ比較
両モデルともサイズ38で比較 数値はBarbour公式サイトより |
着丈 | 肩幅 | バスト | 袖丈(ゆき丈) | 裾幅 |
Border (ボーダー) |
93cm | 43cm | 116cm | 60cm ※肩の切替部分から袖口までの長さ |
58cm |
Burghley (バーレー) |
101cm | - ※ラグランスリーブのため表記なし |
116cm | 86cm ※ゆき丈(襟のタグ中央から袖口までの長さ) |
62cm |
同じ38で比較した場合、バーレーの方が着丈が8cm、裾幅が4cm長くなっていますので
裾に向かって広がる「Aライン感」が強いです。袖丈は袖丈(ボーダー)とゆき丈(バーレー)で表記が違いますが、着てみた感じだとほぼ同じくらいです。
シルエット
Border(ボーダー)
さりげないAラインでアームホールは太め、人によってはロングよりのミドル丈くらいに感じる着丈。セットインスリーブで肩から脇にかけて袖の切り替えがあるため、割とかっちりして見える。
Burghley(バーレー)
Aラインでアームホールはスッキリめでボーダーより長く、はっきりとロング丈と言える着丈。ラグランスリーブで肩がストンと落ちているため、ほどよい抜け感がある。
着丈
※以下の感想は日本人男性の平均身長(約170cm)の場合を想定しています。
Border(ボーダー)
平均身長(170cm)でみた場合、ボーダーはおおよそ太ももあたりになります。
Burghley(バーレー)
膝あたりボーダーと同じく、170cm前後の慎重でおおよそ膝丈くらいになります。
袖口
Border(ボーダー):袖口のリブなし
ボーダーは元々ハンティング用のジャケットなので、すぐに袖をまくりあげられるようリブはついていません。
Burghley(バーレー):袖口のリブあり
乗馬様コートのバーレーは袖からの風の侵入を防ぐためにリブ仕様となっています。
ポケット
Border(ボーダー):豊富なポケット
ハンティングでゲットした獲物を入れておくためのポケットが備わっています。
外側にはハンドウォーマーポケットが左右に1つずつ、太もも位置のポケットが左右に1つずつ、胸元のジッパーの近くにジップ付きポケットが1つ、ジャケットの内側では、胸ポケットが右に1つ、太ももあたりに左右に1つずつの取り外し可能なポケット(ハンティングの獲物を入れられるポケット。取り外して洗える仕様。)備わっており合計8個ものポケットがあります。
それぞれ容量も大きいので、ちょっとしたお出かけならカバンなしでも問題ないくらいです。
(ポケットが膨らみすぎるとカッコ悪いですが笑)
Burghley(バーレー)
最低限のポケット
バーレーは元々乗馬用であり、ジャケット自体に荷物を入れておく前提ではないためポケットは少ないです。外側は太もも部分に左右1つずつ。内側は胸ポケット1つだけです。
裏地
Border(ボーダー):全体に裏地あり
ボーダーは裾の端近くまで、またアーム部分にもしっかりとチェック裏地が施されています。
そのせいか、バーレーよりもボーダーの方が丈が短いにもかかわらず重量があり、羽織った時にずっしりときます。
Burghley(バーレー):ウエストまで&袖には無し
バーレーのチェック裏地はウエストまでで、アーム部分にもチェックの裏地はなくツルツルしたポリエステル素材となっています。防寒という意味では起毛感のある綿素材のチェックの方があたたかそうに見えますね。ただしこちらは袖にリブがあり風が入りづらいので、実際は大差ないかもしれせん。
ライナー
Border(ボーダー):取り付け可
ボーダーはバブアー純正のライナーベストを取り付けられる様になっています。
Burghley(バーレー):取り付け不可
バーレーにはライナーを取り付ける内側のジップがありません。
まとめ
ボーダーとバーレー、長めのバブアーとして似た存在の両モデルですが、
細かく比較していくとかなりの違いがありました。
ロング丈でAライン寄りのシルエットということで、かぶってしまうかと思いましたが
ボーダーの方がよりバブアーっぽいいい意味での野暮ったさ、男臭さを感じます。
機能性を重視したたくさんのポケットや、太めのアームホール、長すぎない丈感がそうさせるのだと思います。
一方のバーレーは、ラグランスリーブと長めの丈で抜け感があり、
それでいてアーム部分はボーダーよりスッキリしているので、全体的にかなり洗練されて見えます。
一言であらわすならば・・・
「バブアーっぽい野暮ったさを楽しむならボーダー」、
「抜け感と洗練された雰囲気で現代的に着こなすならバーレー」、
といえるのではないでしょうか。