革靴大好きな管理人のしろです。
梅雨の時期になって靴の手入れがより重要になってきましたね。
靴磨きに重要なブラシですが
靴磨きを始めたばかりのころはどう扱うのが正しいのかわからず困っていました。
特に磨き用のブラシは使ったあとに洗ったほうがいいのか?ということ。
結論から言うと洗わないでOKです。
目次
育つブラシとは?
革靴用のブラシには大きく分けて2種類あります。
1つは埃などの汚れを払い落とすブラシ。
もう一つは靴クリームを伸ばして磨くブラシです。
育つブラシとは、後者の”靴クリームを伸ばして磨くブラシ”です。
靴クリームを伸ばす際に、革に吸収されなかった余分なものがブラシの毛に付着します。
これを繰り返していくうちに、ブラシの毛に徐々にクリームが蓄積され、オイリーな状態となります。
革靴の手入れは、数回履いてから行う「ガッツリ磨き」と
履くたびに磨く「デイリー磨き」があります。
育ってきたブラシがとくに威力を発揮するのはデイリー磨きです。
デイリー磨きは、l靴クリームを塗ったりはせず、
軽く埃を落とした後にブラシで磨くだけの作業です。
作業が手軽だからこそデイリーで取り組めるのですが
クリームを塗らないので、育っていないブラシだと栄養補給がされず、光沢も出にくいです。
しかし、育ったブラシを使うとことで、毛先に蓄積されたクリーム成分が革に移り、
軽くブラッシングするだけで栄養補給ができ、綺麗な光沢が出るようになります。
育ったブラシ=磨くだけで栄養補給と艶出しができる魔法のブラシということになります。
ブラシの経年変化
ブラシは使い込んでいくごとに見た目がかなり変化していきます。
使っているクリームや使い方に応じた変化があって、靴の経年変化と同じくらい面白いです。
新品時
小さいサイズのブラシですがほぼ新品状態のものです。毛が広がっておらず、色もついていません。
7年ほど使い込んだもの
毛が横に広がり、右端はとくに激しい。毛先はクリームの色で灰色に。
育ったブラシの特徴
毛が開く
繰り返しブラッシングしていくと徐々に毛が開いていきます。
私の場合はブラシの端っこの部位を細かい部分に当てて使うこよが多いので
端っこほどよく広がっており、使用者の癖が現れるのがなんとも言えない魅力ですね。
クリームが蓄積
何度もクリームを伸ばしていると、そのクリームが毛に蓄積されていきます。
使っているクリームやオイルによって、匂いや色が変わってきます。
私のブラシはパラブーツの純正グリースを塗った後の磨きにも使うようになってから
あのグリースの独特の甘い香りがするようになりました。
このようにブラシの育ち方には、それまでの自分の手入れの傾向や特徴が現れます。
何年もかけて育って上げたブラシは、世界で唯一の自分だけのブラシと言えると思います。
育ったブラシでの手入れ
クリームが十分になじみ、ブラッシングの動きに合わせて毛の広がったブラシは使い心地がよく、日々の手入れをより充実させてくれます。
ブラッシングだけで艶が出る
先にも述べましたが、育ったブラシはクリームを使わない「デイリー磨き」のときにその真価を発揮します。
毛先に蓄積されたクリームのおかげで、軽くブラッシングするだけで適度な光沢が出るようになるため、普段のデイリー磨きが格段に楽になります。
ブラシ自体もどんどん育つ
デイリー磨きで使い続けていると、「毛先に蓄積されたクリーム成分が抜けていくのでは?」と思うかもしれません。しかし、「ガッツリ磨き」のタイミングでクリーム成分がさらに蓄積していくため、普通の頻度で手入れをしていればブラシはどんどん育っていきます。
注意点:クリームの色と量に注意
ガッツリ磨きの際につかうクリームの色と量には注意が必要です。
無色のクリームならいいのですが、ブラックやブラウンなど色があるクリームの場合、ブラシも徐々にその色に染まっていきます。特に明るい色の革靴をブラッシングするときは、ブラシの色がついてしまう可能性があるので、茶系などの明るい靴用と、黒靴用でブラシを分けた方が良いと思います。
また、一度のガッツリ手入れでブラシに多量のクリームが付着すると、クリームの粘性が強すぎて毛先がダマになってしまうことがありますので、余分なクリームが多すぎるなと感じた場合は、先にクロスで余分なクリームを拭き取ってからブラッシングするようにしてください。
まとめ
革靴の手入れはたまに面倒なこともありますが、手間暇かけた分だけ綺麗になってくれますし、手入れの道具であるブラシ自体も育っていくので、その手間暇自体愛おしく思えてくるようになります。
日常のお手入れをただの作業と思うのではなく、「自分だけの魔法のブラシを育てている」と考えて、これからも日々楽しく磨いていきたいと思います。