以前、革靴は何足持つべきなのかという話題で記事を書きましたが
記事の中で今年のうちにUチップを1足購入しようと決めていました。
その後、気になるUチップ情報を集めて吟味してきましたが
ついに購入の運びとなりました。
購入したUチップはこちら!
トリッカーズ(Tricker's)のキルスビー(KILSBY)というモデルです。
あれ?トリッカーズなのにUチップ?
ウイングチップじゃなくて?
と思いますよね。 多くの人はトリッカーズ=ウイングチップですし。
↓みたいなやつ。
今回はなぜトリッカーズのUチップを選んだのか
その理由と実際に購入してみての感想をまとめました。
目次
なぜトリッカーズなのか?
Uチップは多くのブランドが取り扱っており、
そのブランドの顔といえるような定番モデルがいくつかあります。




Parabootのシャンボード、アヴィニョン。
クロケット&ジョーンズのモールトン。
JMウエストンのゴルフ。
などなど。
一方でトリッカーズでは、BURTONをはじめとしたメダリオンありのウイングチップの人気が高く、Uチップのモデルはあまり耳にしません。
(日本ではほとんど目にしませんが、本国ではそれなりに需要があるそうです。)
そんななかでなぜトリッカーズを選んだのか。
当初はParabootのアヴィニョンの方が第一候補だったのですが、
実際に履いてみると、同じUチップでも雰囲気が全然違っており
トリッカーズのキルスビーの方が、コバやソールにボリューム感があり
足元のいいアクセントになると感じたからです。
実は他にもParabootをやめようとした理由がありますが・・・
それはまた別の記事にしたいと思います。(意味深)
詳細レビュー
では実際に写真と共に見ていきましょう。
まずは正面から。堅牢さが滲み出ています。
特徴として、つま先にセンターシームが施されており、
ボリューム感の中にどこかスッキリとした雰囲気も感じられます。
そしてやはりトリッカーズらしいコバは存在感がありますね。
続いて横から。つま先は最初からかなり反りがあって歩きやすいです。
ヒール部分。自前のChurch'sのShannonもかなりボリュームがありますが
トリッカーズはさらにゴツいですね。貫禄があります。
ソールはリッジウェイソールです。
通常モデルはダイナイトソールらしいのですが、こちらは限定のリッジウェイソールでした。
リッジウェイソールモデルを狙ったわけではないのですが、
ダイナイトよりもボリューム感が出るので、結果的にこのソールで良かったと思います。


ちなみに・・・リッジウェイとダイナイト、どちらも滑りにくくて耐久性の高いラバーソールという意味では似ていますが、実際は全然違いますね。
ソールのボリューム感や履いた時の足裏の感覚が全然別物です。
ダイナイトソールは点で支えるため、足ツボを押されるような感覚がありますが、リッジウェイソールは波打つ溝で面(線?)で支えるため、圧力が分散されて疲れにくいと感じました。
4つ穴の外鳩目。意外と見落としがちですが、外鳩目になっているだけで
かなり印象が変わりますね。いい感じにカジュアルさが増します。
この少しの違いで全体の印象が全然変わるので本当に奥が深いですね。
履いてみるとこんな感じ。張り出したコバの存在感!
トリッカーズ青山店で試着した際は左足の踵が少しゆるく感じましたが
自宅で落ち着いて靴紐を調節すれば、全く問題ありませんでした。
また、”トリッカーズは硬い”と言われていますが、
近所をちょこっと散歩した限りではそれほど硬いようには感じませんでした。
革質も思っていたのとは違っていて、しっとりもっちりと柔らかい感じです。
カントリーブーツのイメージから勝手に硬い革を想像していました。
Parabootとの比較
Parabootのアルルと並べてみました。
アルルはアヴィニョンと同じ木型やソールを使っているので、ほぼアヴィニョンとの比較と思ってください。
左パラブーツのアルル、右トリッカーズのキルスビー。
真上からの比較だと大きさが全然違いますね。2サイズくらい大きくみえます。
横からの比較です。
右のアルルはParabootのドレスライン向けのグリフソールを備えていて、
同じParabootのシャンボードよりはソールのボリュームが控えめです。
比較すると右のトリッカーズのリッジウェイソールは
まるで宙に浮いて見えるくらいソールの突起が目立ちます。
さいごに
店員さん曰く、トリッカーズは厚くて丈夫な革と堅牢な作りでとても長く履けるとのことなので、よく手入れしながらエイジングを楽しんで長く大切にしていきたいと思います。